心理学入門②
確証バイアス
私たちが何かを判断するとき,なにを判断材料にするだろうか
きっと,自分の持っている情報から,取捨選択をし判断材料を選んでいるだろう
このときに,自分に都合のいい情報だけを判断材料として集め,それに反する事柄に背を向け,集めようとしない傾向のことを確証バイアスという
もし,プラスな結論にしたければ,そうなるための判断材料を多く集めることによって過大評価してしまう恐れがある
同様に,マイナスな結論にしたければ,その過程で過小評価してしまう恐れがある
これでは正しい結論に至れない
確証バイアスは時として大きな失敗に繋がることもあるだろう
では,どうすれば確証バイアスを克服できるのか
2つある
1つ目は,確証バイアスがあるということを認識することである
これだけでも,効果は大きいだろう... 知識は武器である
2つ目は,客観視することである
当事者目線で見ないことである
知っていることと客観視は結構応用が利くような...
論理的思考③
説明変数
説明変数とは目的変数を説明(予測)する変数である
これだけではわかりずらい
一番簡単な例は,中学生で習う一次関数である
y=ax
任意の数xに対してyが求まる
この場合yを導くことが目的であり,yを説明するのがxである
よって,yが目的関数,xが説明変数となる
この場合,説明変数の数は1つだが複数あってもよい
例えば,目的変数を「男性or女性」,「身長,体脂肪率,筋肉量など」を説明変数として予測する
何が言いたいかというと
説明変数が正しくないと,正しい目的変数を導く(予測する)ことができない
ということである
これは日常生活でも必要な考え方であると思う
ある結論(目的変数),例えばあの人はこういう人とか,商品・サービスの良し悪しなどを判断する場合,必要な判断材料(説明変数)が欠けたり,誤っていたりすると正しく,公平な判断ができない
しかし,私たち人間はロボットのように機械的な判断はどうしてもできない
それに,そのような判断がいつも正しいとは限らない
だから,TPOによって,説明変数を増やしたり,減らしたり,変えたりしながら柔軟に使う能力が求められる
心理学入門①
心理的リアクタンス
リアクタンスとは交流回路における交流の流れにくさを表すもの
つまりは「抵抗」
人は生まれながらにして,自分の行動の決定は自分でしたいと思う生き物である
であるから,ひとに命令されるとその行動自体が嫌なわけではないのに,行動したくなくなってしまう
これが心理的リアクタンス
かっこいい説明の仕方をすると
「何かを選択する自由が外部から脅かされたときに生じる,自由を回復しようとする反発作用」
と言える
誰もが経験したことがあるであろう
「勉強しなさい」,「今やろうと思ってたところなのに...」現象が代表例であろう
人間は誰しも自分の行動の決定権は自分で持ちたいものだ
でも,学校や会社では先生や上司の言うことを聞いているだけの方が楽であろう
でもそれは,学校や仕事に関わることだけ
きっと,学校に通うことも,サラリーマンになることも自分ではなく社会に決定させているから...
どんな場所でも自分の意志は持ちたいものだ
論理的思考①
目的と手段を履き違えない
きっと何の目的もなく生きている人が多い現代...
でも,それはマクロの世界のお話
ミクロで見れば一つ一つの行動に目的がある
「目的」を達成するために「手段」は付き物
しかし,手段が目的になってしまうことが多々ある
その例と解決方法を考えてみる
簡単な例を紹介
例1
水で濡れてしまった床を拭く
目的は水を拭き取り床に水一滴残さないことである
手段は雑巾等で床をこすることである
手段を目的にしてしまうと床の水が拭き取れなくても目的達成してしまう
例2
靴を履く
目的は足を汚さない,けがをしないことである
手段は靴を履くことである
手段を目的にしてしまうと靴の中が汚れていたり,靴が傷んで保護機能がなくても靴を履けば,目的達成してしまう
極端な例かもしれないが,この考え方を理解する上では十分だと思う
ひとが目的と手段を履き違えていようとわざわざアドバイスしてくれるような優しい人はそういないだろう
だって,相手を不快にする,嫌われる,口論になる可能性もあるから
でも,そんなリスクを背負ってまでアドバイスしてくれる人を大切にしたいものだ
アドバイスする側は相手を尊重することを忘れてはいけない